
はじめに
探偵と聞くと、多くの皆さんは「浮気調査」や「不倫調査」を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし探偵の調査業務は浮気調査や不倫調査だけではありません。例えば「家出人・行方調査」や「人探し調査」なども探偵が担う、社会的に重要な役割の一つです。
家族や大切な人が突然いなくなったとき――その不安や戸惑いは、想像を超えるものがあります。どこに相談すればよいのか、手がかりはどう集めればよいのか、警察はどこまで動いてくれるのか…。今回の探偵コラムでは、家出や行方不明の事例を交えつつ、探偵がどのように力になれるのか、そして依頼を検討する際のポイントについて詳しく解説します。
日本における行方不明者数の現状
日本では毎年多くの行方不明者が発生しています。警察庁の統計によると、年間8万人前後の行方不明者が届け出されているとのデータもあり、これは決して少ない数ではありません。行方不明になる背景としては、家庭・職場のトラブル、経済的問題、精神的ストレス、認知症などの病気、さらには事件や事故に巻き込まれた可能性など、多種多様な要因が考えられます。
警察に届け出が出された場合でも、必ずしも事件性が認められるわけではありません。そのため「なかなか優先的に捜索してもらえない」「実質的な情報提供が得られない」というケースも少なくありません。そうしたとき、探偵が独自の調査手法で捜索活動を補うことが大きな助けとなります。
家出人・行方調査とは?
「家出人・行方調査」とは、行方不明になった人物を探し出し、無事を確認するために行う調査です。具体的には、下記のようなケースで依頼されることが多いです。
- 突然、家族が家を出たまま戻らない
- 高齢の家族が認知症の影響で行方がわからなくなった
- 友人やパートナーがSNS・電話・メール等すべて連絡不能になった
- 長年会っていない親族や恩人の居場所を探したい
- ビジネスパートナーが突然音信不通になり困っている
いずれの場合も、初動を早めることで解決の可能性が高まるといわれています。人が失踪するには必ず何らかの“理由”が存在します。その背景を探り、周囲の協力を得ながら情報を集めることで、行方不明者の所在に近づくことができるのです。
探偵に依頼するメリット
1. 警察が動きづらいケースでも柔軟に対応できる
警察は「事件性がある場合」を優先します。つまり、明確な犯罪の可能性がなければ積極的な捜索を行いづらいのが実情です。探偵は民間の立場から、依頼者の要望と状況を踏まえて柔軟に調査プランを立てられます。
2. 独自の調査手法・情報ネットワーク
探偵事務所には長年蓄積したノウハウや独自の情報網があります。SNSやインターネット上の書き込み、携帯電話や会員制サイトの利用状況から足取りをたどったり、現地での聞き込みや周辺調査を行ったりと、複数の手段を組み合わせて行方を探すことが可能です。
3. プライバシーを重視した捜索
行方をくらました当事者のプライバシーにも配慮し、周囲に余計な噂を広めることなく調査を進められるのは、探偵に依頼する大きなメリットです。依頼者が「知人に知られたくない」という場合でも、適切な調査方法を選択しながら証拠や手がかりを集めてくれます。
4. カウンセリングやメンタルサポート
行方不明になってしまった相手を探すのは、依頼者自身にとっても大変な精神的負担になります。探偵事務所の中にはカウンセリングやメンタルサポートを行っているところもあるため、心のケアを受けながら安心して捜索を進めることができます。
家出や行方不明が起こる主な原因
- 家庭問題や人間関係のトラブル
夫婦間の不和や親子関係の悪化、職場でのいじめやハラスメントなどが原因で家出を選ぶ人も少なくありません。 - 経済的な問題
借金やローン、保証人の問題を抱え、やむを得ず失踪してしまうケースです。 - 精神的ストレス・うつ病・認知症
うつ病や適応障害などの精神疾患、認知症などによる記憶障害によって、本人が自分の状況を把握できないまま行方不明になることもあります。 - 事件や事故に巻き込まれた可能性
犯罪被害や交通事故などに遭い、安否すらわからなくなっているケースも考えられます。 - DVやストーカーからの逃避
配偶者や恋人のドメスティックバイオレンス(DV)、ストーカー被害から身を守るため、あえて姿を消している場合もあります。
これらの背景を正しく理解することで、探偵や警察の捜索方法も大きく変わります。ときには本人が「逃げたい」という意図を持っている場合もあり、探し出す前に法的手段やカウンセリングが必要なケースもあるのです。
調査依頼前に準備しておくべきこと
- 最後に目撃された場所や時間の把握
「いつ、どこで見たのが最後か」を明確にしておくと、捜索エリアや時期を特定しやすくなります。 - 持ち物やSNS履歴の確認
携帯電話、財布、クレジットカード、パスポートなど、所在不明になった際の所持品を整理しましょう。SNSやメッセージアプリの最後の投稿や送信記録も重要な手がかりです。 - 周囲への聞き取りや情報収集
家族や友人、職場の同僚などから聞き取りを行い、失踪前後の行動や心境の変化に関する情報を集めることで、探偵への情報提供がスムーズになります。 - 予算・期間・調査手法の相談
行方調査は場合によっては長期化することがあります。あらかじめ予算や希望調査期間を探偵事務所と相談し、どこまで調査を徹底するかも話し合いましょう。
探偵事務所選びのポイント
1. 探偵業届出証明書の有無
探偵業を営むには、各都道府県公安委員会への届出が必要です。正規の探偵事務所であれば「探偵業届出証明書」を事務所やWebサイトに掲示しています。これがない事務所は違法営業の可能性があるため要注意です。
2. 明確な料金体系・契約書面の提示
安心できる探偵事務所は、料金体系や契約内容を口頭だけでなく文書でもきちんと提示します。調査結果の報告方式や、追加費用が発生する条件などをあらかじめ確認しましょう。
3. 違法行為の排除
住居侵入や盗聴、盗撮といった違法行為を提案してくる業者は信用できません。探偵業法や個人情報保護などの法令を遵守し、合法的な方法だけを使う誠実な探偵事務所を選ぶことが重要です。
4. 実績や口コミのリサーチ
近年は探偵事務所の口コミや利用者の声をインターネットで簡単に調べられます。調査実績、評判、事例紹介などを参考に、実力と信頼性を見極めてください。
行方調査の具体的な流れ
- 相談・カウンセリング
まずは電話やメール、対面でのカウンセリングを通じて状況把握を行います。必要に応じて事前のヒアリングシートなどに書き込み、具体的な事情を整理しましょう。 - 契約と調査計画の策定
正式な契約書を交わし、調査の目的や期間、料金プラン、報告方法などを確定します。 - 調査の実行
聞き込み、SNS・インターネット上の情報収集、尾行や張り込みなど複数の手法を並行して行い、家出人・行方不明者の手がかりを探します。 - 報告書の提出
調査の進捗や最終結果を報告書として提出。写真や映像、書類など証拠となる資料が添付される場合もあります。 - アフターフォロー
発見後のアドバイスや、必要に応じた専門家(弁護士やカウンセラーなど)の紹介を受けられるケースもあります。
読者へのメッセージ:心の負担を抱え込まないために
家族や友人、大切なパートナーが行方不明になることは、本人だけでなく周囲にいる人たちにとっても大きなストレスです。「もう二度と会えないかも」「どうすればいいのかわからない」など、不安が募るあまり精神的にも追い込まれてしまうでしょう。
そんなときこそ、一人で抱え込まないことが重要です。探偵事務所や警察、自治体の相談窓口、NPOやカウンセリング機関など、頼れる場所は複数存在します。初動が早ければ早いほど解決の可能性が高まることもありますので、迷ったらまず相談を検討してみてください。
まとめ:探偵は「浮気調査」だけじゃない
- 家出人・行方不明者数は年々増加傾向にあり、警察の捜索だけでは対応が難しいケースも多い
- 探偵は独自の情報網と調査手法で、柔軟かつ合法的に行方不明者を探す
- 家出や失踪は初動が重要。持ち物やSNS履歴など早めに情報を整理・収集しておくこと
- 依頼先の探偵事務所は、探偵業届出証明書や口コミ評価、料金体系の明確さなどをチェック
- 精神的に追い詰められたときは、探偵だけでなくカウンセラーや弁護士など専門機関への相談も検討
浮気・不倫調査だけでなく、家出人・行方調査も探偵が対応する重要な業務の一つです。「人の行方を探す」という行為は、時に人命にも関わる重大なテーマ。大切な人が行方不明になったとき、あるいはずっと連絡のとれない知人や親族を探したいとき、心強い存在として探偵を活用してみてはいかがでしょうか。誰にも言えない悩みや不安を一人で抱えず、専門家の知識と経験に頼ることが、より良い解決への第一歩となります。
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総合探偵社R.A.Dお問い合わせ窓口0120-55-006824時間365日承っております
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梅澤 賢樹
Umezawa Masaki
総合探偵社R.A.D CEO
株式会社ディバイン 代表取締役社長
総合探偵社リザルト東京 副代表
株式会社リザルト 専務取締役
PROFILE
大手探偵社にて探偵としての調査スキルを習得した後、独立。探偵歴23年のキャリアを誇り、年間500件以上の浮気問題や人探しなどの探偵業務を取り扱う現役の探偵として活躍している。2007年に東京都港区六本木に「総合探偵社リザルト東京」を設立。六本木を中心としたエリアで浮気調査・企業の法人調査を多数取り合う。2023年に総合探偵社R.A.Dを埼玉県川口市に設立。主に東京都・埼玉県内を中心に年間約500件の浮気調査を取り扱うカリスマ探偵として活躍中。
浮気問題に強い弁護士や家庭問題を取り扱うカウンセラーなどの専門職と連携して多くの浮気問題を解決してきた実績がある。
・20年間で延べ10,000件超の尾行・張り込み実績あり
・探偵業法/個人情報保護法研修を年1回研修を実施
・探偵業開始届出証明書番号:埼玉県公安委員会 第43230057号(総合探偵社R.A.D)
・探偵業開始届出証明書番号:東京都公安委員会 第30070007号(総合探偵社リザルト東京)
・弁護士事務所、家庭問題カウンセラー協力契約店
・離婚調停/訴訟提出用報告書の裁判採用率96%(2023‑2024)
